
ほとんどの会社員は週5日、1日8時間、さらに残業や休日出勤があればそれ以上働いています。
毎日の通勤や身支度にも時間が取られることを考えると自由にできる時間はかなり限られてしまいますよね。
それでも平日の就業前や就業後にジムや習い事に通ったり、徹夜で仕事したり、朝まで飲んでも次の日も平気で働くすごく元気な人もいます。
反対にいつも疲れていて8時間働くだけでもへとへと、休日は昼過ぎまで寝て、ご飯を食べたらまた寝てしまうといった人もいます。
同じ人間なのにこの差はあまりにも不公平です。仕事を楽々とこなし、休日もエネルギッシュに活動する人と、仕事だけで疲れてしまい、他のことをやる気が起きない人とでは人生における活動量と自分のために有意義に使える時間が圧倒的に違い過ぎる。
何とかしたいと思っても人にはそれぞれ体質があり、気合や根性でどうにかなるものではありません。
疲れやすい人はつい自分を責めてしまうこともありますが、無理して元気な人に合わせる必要はないのです。
現代の一般企業の労働時間は元気な人を基準に決められているため、仕事をするだけで精一杯という人は自分に合った働き方をみつけましょう。
※極端に疲れやすい人は睡眠時無呼吸症候群と自律神経の乱れが併発してしまっている可能性があります。体型に関係なく発症する可能性があるので一度チェックしてみることをおすすめします。
いつも元気な人の特徴

いつも元気な人は細かいことを気にしない豪快な人が多く、血液型も免疫力が強いO型か、O型寄りのA型といった傾向があります。
このタイプの人は常に自律神経が整っているか、乱れていたとしても交感神経優位の状態が続いているので、あまり疲れを感じておらず、常にやる気のある状態です。
声が大きく、決断力やリーダシップもあり、他人の気持ちや立場を考えるようなことは苦手です。自分を基準に考えるため、「他の人は疲れているだろうから休ませよう」という発想自体ありません。
このタイプに関わってしまうと遅くまで仕事に付き合わされるだけでなく、その後飲みに強引に誘って他の人を巻き込んだり無茶なスケジュールを立てたりすることがあるので合わせるのはほどほどにしましょう。
いつも疲れている人の特徴

神経が細かく、物事を深く考え、他人への気遣いができる人が多い傾向があります。
常にいろいろなことに気を配っているせいか精神的な負担が大きく、自律神経が乱れ、副交感神経が優位になっています。そのため、いつも怠くて眠い、あまりやる気が起きないといった状態になりがちで、アトピーや喘息、花粉症といったアレルギーが発症しやすいという面もあります。
人より睡眠時間を多くとる必要があるのであまり長時間労働には向いていません。
起床後もなかなか交感神経優位にならないため、午前中はずっと眠く、下手をすれば夕方から夜になってからやっと少し元気になってくることもあります。
いつも疲れている人の改善方法
入浴
よく「お風呂は寝る1~2時間前に入ると疲れが取れて入眠を促します」という話を聞きますが、疲れやすい人にとって入浴は面倒な作業以外の何物でもありません。
仕事が終わって帰宅した時点で疲れ切っているので夕飯を食べたら眠くなってしまい、下手をするとそのままうたた寝をしてしまうことも。その場合は夜中に目覚めてお風呂に入ることになり、次の日はどうもすっきりしません。
そんなことになるくらいなら、お風呂は無理して夜に入らないようにしましょう。晩ご飯を食べて眠くなってきたら着替えと歯磨きをして布団に入って朝まで寝てしまうのです。
朝起きたらシャワーだけでもいいので入るようにし、できれば手足に水をかけて刺激を与えるようにしてください。
入浴時の刺激は目が覚めるきっかけとなるため、疲れやすい人にとっては朝風呂の方が向いている可能性が高いのです。
ただし、夏場はお風呂に入らないと気持ち悪いだけでなく、なかなか寝付けなかったり、睡眠が浅くなってしまうことがあります。
そういった場合は帰宅した直後にお風呂に入ってしまいましょう。外から帰って来ると汗をかいていて気持ち悪いのでお風呂に入りたくなるし、ご飯を食べた後は眠くなってしまうのでこのタイミングがベストです。
入浴後おおよそ90分で深部体温が下がってくるので晩ご飯を食べてテレビを見ているとちょうど入眠に適した体温となるため、夏場のエアコンの設定温度もいつもより高めでも気持ちよく寝られます。
運動
運動にはストレス解消や自律神経を整える効果があり、毎日続けた方がいいということは分かっています。でも仕事だけで疲れてしまい、運動をする余力なんか残っていません。
たまたま元気のある時に思い立ってジョギングや筋トレをしたところで三日坊主で終わってしまうし、スポーツジムに行ったところで続かないで会費の無駄遣いになるのは目に見えています。
では、普段何もしてないかと言うと、ほとんどの人は通勤という強制的に歩かなければならない状況が毎日発生しています。
歩くことで第二の心臓と言われている足のポンプが活性化するため、血流が良くなり、自律神経が整ってくるので仕事を始める前のウォーミングアップには最適です。
でも、通勤なんかダルいだけでとても運動になっているとは思えないという人が多いようです。
試しに在宅で仕事をしてみると、通勤がいかに大事だったか気付かされます。
運動をさらに効果的にするためには意識することも必要です。「会社に行きたくない」「これから8時間も働くのか…」と考えると足取りが重くなってしまうのも仕方ないところですが、せっかくの運動をするチャンスを生かすために元気に歩くようにしてください。
足を引きずるようにして歩かずに地面を蹴って少し高く太ももを上げるようにしましょう。その際に足のポンプを動かすことを意識することも大切。
また、なるべくエスカレーターに乗らずに階段を使うようにするとより効果的です。
逆立ち
学生の頃は体育の授業で逆立ちになることもありましたが、社会人になるとすっかりやる機会がなくなってしまいました。
重力で下がってしまった臓器を元に戻し、自律神経を整える効果があると言われています。
逆立ちをするための健康器具も市販されてはいるものの、かなり場所をとることもあってスペースに余裕がないと設置できません。それに思い切って購入しても続かなければ邪魔なだけの存在となってしまいます。
壁を利用したり、自立して逆立ちできるような身体能力がなければ、簡単に試すことは難しいと思います。
そこでロフトがある家は昇るためのハシゴを利用したり、近所の公園や学校に鉄棒があれば足を掛けて逆さにぶら下がるなどの方法を試してみて効果が感じられるようであれば器具の購入を検討してみてもいいかもしれません。
カフェイン
カフェインを上手に摂ることで覚醒効果が得られます。
コーヒーが苦手だという人はカフェイン入りの錠剤を常備しておき、朝起きて「今日はダルそうだな」と感じた時に飲んでおくと会社に着く頃には覚醒してきます。
危険なのは昼食後の眠気。食後はどうしても眠くなってしまうため、できれば席でうつぶせになって昼寝をしたいところですが、会社によってはそういった時間や状況を確保することは難しかったりします。
また、退屈な会議やミーティングも眠気を誘うけど、上司や偉い人なんかも参加していることも多いのでうとうとするわけにもいきません。特に食後は会議は最悪。時間を設定した人に憎しみすら覚えます。
これに対抗するためにモンスターエナジーなどのエナジードリンクを事前に飲んでおくといった方法があります。
ただし、カフェインの摂り過ぎには注意。カフェインには副作用や中毒性もあると言われていて徐々に効かなくなってきて摂取量を増やしてしまう可能性も。大事な場面だけ上手に摂るようにして常用するのは極力避けましょう。
コエンザイムQ10
テレビでも話題になったことがあるコエンザイムQ10。20歳を過ぎると体内から減少してしまうため、積極的に摂った方がいいということでした。
とは言っても一時期飲んだことがある人でも目立った効果は感じられず、当時からずっと続けている人は少ないと思います。
ところが、コエンザイムQ10は慢性疲労症候群にも改善効果あることが最近分かってきました。
慢性疲労症候群に対する還元型コエンザイムQ10の改善効果について
しかも今ではより効果が感じられる還元型も発売されています。
何となく調子が悪いと思ったら、コエンザイムQ10を切らしてしまったことをすっかり忘れていて、再度飲み始めたところ、すっかり調子が戻ったということもあります。
ドラッグストアで簡単に手に入るので気軽に試すことができます。
では、還元型が必ずいいかと言うと、体質によっては合わないこともあるので自分にあったものを選ぶようにしてください。
とにかく交感神経を優位にする
ダルい時は副交感神経が優位になっています。何かのきっかけで交感神経を優位にすることができれば目が覚めるはずです。
例えば寝坊していつもなら家を出る時間に起きてしまい、慌てて支度して駅まで走った、なんて日はいつものダルさを感じてる余裕はありません。
極端な状況としては災害や事故にあった、誰かと喧嘩したといった非常事態に合うとダルいどころか、ドキドキして興奮状態になります。
このように何かのきっかけで戦闘態勢に入ると交感神経優位になり、覚醒することができます。
とは言ってもこれは極限状態でしか起きないため、自由自在にコントロールするというのは難しいですし、常用してたら体に悪影響が出そうなものです。
お風呂で水をかける、逆立ちをするといったこと以外にも自分なりに交感神経が優位になるような刺激的なことを探してみるといいかもしれません。
自分のペースにあった仕事を探そう
疲れやすい人は普通の人に合わせてフルタイムで働く必要はありません。
週5日、1日8時間働かなければいけないというのは法律で決められている訳ではなく、むしろ労働基準法では労働者の健康を考え、労働時間を制限するよう定められた結果、それに抵触しないよう8時間としているだけです。
労働時間は元気な人を基準としているため、周りに合わせて無理する必要はないのです。
とは言っても普通の就職先はバイトやパートのように出勤日数や時間を調整するような仕組みはほとんど用意されていないので会社員として働く場合には選択肢は少ないかもしれません。
最近では出勤せずにリモートで仕事をしたり、1日6時間勤務という職場も出てきました。こういった会社に就職できれば体への負担を軽減することができます。
また、技術を身に付けることで週3日の業務委託、在宅勤務のフリーランスといった自分のペースで働く方法も選べるようになります。
自分が疲れやすく、フルタイムで働くのは厳しいと思ったら、労働時間をコントロールできるような職場や仕事を探すか、スキルを身に付ける努力をして仕事を確立していきましょう。
実は疲れやすいタイプの人ほど神経が細かく、よく気が付くため、仕事ができる人が多いのです。